2008年7月29日: 私は別にウニ好きではありません

【フロンティア事業部 オオニシ】
実際にとある会社の社長から聞いた話です。
その会社は九州の宮崎県の南端にあるんですが、
日本全国でウニ漁をして全国で販売しておられました。
20080729-um_047.jpg
(イメージ画像)
昔はかなり儲かっていたらしいですが、最近になってウニの漁獲高がぐんと減りまして
どんどん縮小せざるを得ませんでした。
そんなときにかねてから知り合いである大手商社で海産物を扱う部署のAさんが
社長の所に訪問してきたのです。
そして興奮気味にこう言ってきました。
「社長!このウニを見て下さい。これは日本で売れますか?」
と、聞いてきたんでよく見てみました。
確かに一般のウニよりも質は落ちるけど安価であれば日本でも売れるウニだと思い、そう伝えました。
するとそのAさんは喜んで帰っていったらしいのです。
それから数年の月日がたち、社長はAさんから電話を受けました。
その話の内容は、
「実はあの時社長に見てもらったウニはメキシコのウニだったんですよ。
 海外旅行に行ったときに何気なく海で泳いでいるとウニが大量にいることに気づいて、
 これを日本で売ったら儲かるんじゃないかと思って社長の所に持っていったんですよ。」
そうして社長のお墨付きをもらい、会社を退職して単身メキシコに発って、
そこで何人か現地人を雇い日本に逆輸入するようになりました。
結果Aさんは年収で数十億円稼ぐほどになったそうです。(年商ではありません。)
日本では高級な海産物の一つですが、
実はメキシコでは当時ウニを食べる習慣がほとんどありませんでした。
高価なウニがメキシコでは低価どころか無価だったのです。
日本の場合であれば、テレビでも放送されるように海女さんが
海に潜って取ってくるというのが一般的のようですが
当時のメキシコでは網ですくい上げるだけで大量にとれたので
漁獲高自体の単位も違いました。
私はAさんのアンテナと行動力がその事業に結びついたと思います。
常にアンテナを張り巡らせ妄想し、現地の事情はどうなっているのか調べ
それを持ち帰り優秀な目利きの人に尋ね、それが日本で売れるかどうか調査する。
そして事業にする。
最初は小さなことですが、そのほんの少しのことに気づく人と気づかない人、
それに対する行動力がある人とない人の結果はかなりの差になると感じた瞬間でした。

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コメント

  1. otsuji99 より:

    オオニシさんの今回のお話を聞いて、
    幼いとき母親から聞かされた話を思い出しました。
    靴の販売会社が新市場開拓のリサーチのため、
    アフリカに調査員を派遣したのです。
    A社の調査員の報告は、
    「靴の販売は無理そうです。誰も靴を履いていませんので。。」
    というものでした。
    ところがB社の調査報告では、
    「間違いなくバカ売れです!!だって誰も靴を履いていません!」
    となってたとか。。
    同じ事実でも視点の違いが大きな差を生む。
    大切ですよね。