2010年5月21日: 嗚呼、相変わらず、、、。

【ミヤケ@ハンスイ】
社会人になって10年以上を経て、
それなりの経験やそれなりの苦労を味わい、
人前でそれを笑い話にしてしまえるぐらいのスキルは身につけてはきたものの
一向に成長しない残念な部分がある。
バラバラにすると、カタカナの「シ」に、漢字の「西」と「一」が合体したもの。
そう、いわゆる「酒」のたしなみ方というやつである。


先日、また風の吹くまま気の向くままにやってしまった。
1件目はまあ普通といえば普通(何をもって普通かはわかりません)なのだが、
今思えば、そして過去を振り返ってみてもそうだが
2件目でスパークするためのいわゆるウォーミングアップ。
1杯目のビールもそこそこに焼酎へと侵攻し、
のどの渇きでもいやすかのようにゴクリゴクリと胃に送り込む。
実際にのどがよく渇くのだ。なぜならベラベラベラとよく喋るから。。。
何杯飲んだかはあまり数えない。
とりあえず、飲めば飲むほど慢性的な胃痛がほどよく緩和されるという
「百害のうちの一理」に幸せを感じ、飲むのである。
2時間もたてばすっかり心は解き放たれ、
ヒッピーもヤッピーもハッピーでフリーダムな状態へと突き進み、
「2件目行きましょか」な展開に、すっかり
スイッチオ〜ン!
と、なってしまうのである。そしてそれは例にもれず先日も、、、なのであった。
2件目といえば、その時の顔ぶれがどうなのかにもよるのだが、
特に年齢の近い、まだ認める気はサラサラないのだが世間的に「オッサン」と
括られる世代で構成されている場合、多くがリーズナブルな「スナック」な所となる。
おとなしく飲んでおけばいいものを、
生来の落ち着きの無さに加えて17歳でわずらった腰痛とボリュームつまみが破損したかのような声のデカさが
シナジー効果を生み出し、さらに酒のチカラでもって
スイッチオ〜ン!
してしまうのである。そもそも、いわゆる「酒の女子プロ」が給仕してくれるお店というのは、
僕のような飲酒の限界を自分で測れない人間にとっては大変危険である。
まず、
「金の切れ目が縁の切れ目」とはよく聞きますが、
「酒の切れ目が円の切れ目」とばかりに決してグラスを空にしないあの徹底した心遣い。
そもそもが酒の杯数を数えたりすることのない僕にとって、それは
「LAPタイムを永遠に計測することもできず、しかし止まることは許されない耐久レース」への突入を意味するのである。
何杯飲もうと減らない酒。
営業トークに上機嫌でのっかってしまう調子の良さ。
求められていないアンコールに諸手を挙げて応える暴走機関車っぷり。
緩んだ靴ひもを締め直すのとはわけが違い、
ここまで心が緩んでしまうと、僕の中の(心を引き締め直す存在であるべき)理性は諦めモードに入り、
生身の体を現場に残し、先に終電で帰宅してしまうのである。。。
終電をやりすごし、現場に残った生身の体と感受性はもはや明日以降のことなど一切考えなくなり、
「今が楽しけりゃええやん」「明日は明日の風が・・・」などと刹那的な欲求に従いさらなる深みへ。。。
ギリギリ高音が出るか出ないかの選曲に走り、のどを徹底的に痛めつけ、
それをまた酒でマヒさせては同じことを繰り返す。
そして時々カウンターの中に入って、
頼まれもしないのに代わりにグラスや皿洗いをキュッキュキュッキュと。。。
このパターン。恥ずかしながら社会人1年目からほぼ変わりなく続く
僕が捨てたいと思っていても持ったままでいる「残念な機能」である。
その昔、ひょんなことからお知り合いになったお医者さんから伺ったのだが、
女性と違い男性というのは「一向に成長しない・成長できない」部分を残念なことに持ち合わせているそうだ。
それは遺伝子レベルの話で議論され、ある種において確立された理論すらあるのだと言う。
簡単に言うと、女性と男性を区別する遺伝子情報として「XX」「XY」というのがある。
「XX」という情報を持っているとそれは女性で、「XY」だと男性ということになるのだが、
「X」というのは男性にも女性にもあるものなので、世代を重ねていくとより強い「X」が残る、
つまり「X」は情報を書き換えられ、上書きされて進化していくのだそうだ。
一方で「Y」は、遺伝子情報の中でたった一つしか存在しないため、
書き換えられることも上書きされることもないらしい。
ということはだ。
人類の誕生から200万年以上が経ち、西暦も2010年を数えるようになった今、
「男ってほんとバカ」「女が強くなった」という意見は至極まともなことであり、
当然の帰結であったりするわけである。
話を戻す。
感情の赴くまま、体力の続くがままに始発の時間を迎えた僕は、
三ノ宮から高槻行きの各駅停車に乗った。
ガラガラの車内。目を開けておく力ももはや残ってはおらず、朽ち果てるように眠りにつく。。。
しばらくして目が覚めると、車内はいつのまにか満員電車へと様変わり。
慌てふためきつつも冷静に・・・冷静にと車掌のアナウンスを待っていると、
「新長田ァ〜、新長田ァ〜。次は兵庫ォ〜、兵庫に止まります」
おかしい。三ノ宮から大阪方面の電車に間違いなく乗ったのに、
新長田で次は兵庫って。。。
どうやら高槻で折り返して西明石まで行き、そこからの戻りのようだった。
乗車時間3時間弱。のぞみならばちょうど東京に着くような感じである。
「嗚呼、やってしまった・・・」
20代の前半にも同じような経験がある。
その頃は三ノ宮に職場があり、西明石から通っていたのであるが、
朝方、三ノ宮から網干行き(だったと思う)の快速電車に乗ったら眠ってしまい、
目が覚めたら「米原」だったという何とまあ情けないことが。。。
快速で20分そこいらの場所に6時間ほどかけて帰ったのだ。
結局のところ僕が言いたいのは特に何もないといえばないのだが、
まあ「酒」ってのは楽しくて、一方で楽しんだ分だけ怖ろしいことも待っているというか
はねっ返りもまた強烈な奴なので、、、
もし若い方で僕のような酒飲みの予備軍みたいな方がいらっしゃいましたら、
ぜひ反面教師として捉えていただき、
同じようなことだけはしないよう品行方正に努めていただきたいなと
、、、思うのであります。
そう言いながら、僕はまたきっと、同じことを繰り返すのです。。。残念!

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